矢背やせ)” の例文
馬琴の『蓑笠両談』二に、丸山応挙に臥猪ふしいの画を乞う者あり。応挙いまだ野猪の臥したるを見ず心にこれを想う。矢背やせに老婆ありたきぎを負いてつねに応挙が家に来る。
さて、応挙まことに画の妙手で、矢背やせまで出掛ける熱心さかんなれど写した所が病猪と気付かず。またよく長常の彫り癖を暗記したがその悪い癖たるを識らず。人智誠に限りありだ。