瞿祐くゆう)” の例文
しかし銭塘せんとう瞿祐くゆうは勿論、趙生ちょうせいなぞの友人たちも、王生おうせい夫婦をせた舟が、渭塘いとう酒家しゅかを離れた時、彼が少女と交換した、しものような会話を知らなかった。
奇遇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
趙生はこう遇う人毎ひとごとに、王生の話を吹聴ふいちょうした。最後にその話が伝わったのは、銭塘せんとうの文人瞿祐くゆうである。瞿祐はすぐにこの話から、美しい渭塘奇遇記いとうきぐうきを書いた。……
奇遇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)