瞰上みあぐ)” の例文
この寒いのに彼は全身に汗を覚えた。岩の蔭から瞰上みあぐれば、日はすでに高く昇ったらしい。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
瞰上みあぐれば我が頭の上には、高さ幾丈の絶壁が峭立きったっていて、そこはの虎ヶ窟なることを思いあたった。若い男と女とが社会のうるさい圧迫をのがれて、自由なる恋をたのしんだ故蹟こせきである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)