“瞰下景”の読み方と例文
読み方割合
かんかけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わずかそうしたことすら彼には習慣的な反対——崖からの瞰下景かんかけいに起こったであろう一つの変化がちらと心を掠めるのであった。部屋が暗くなると夜気がことさら涼しくなった。
ある崖上の感情 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
そしてそれは彼の知っている町の、思いがけない瞰下景かんかけいであった。彼はかすかな旅情らしいものが、濃くあたりに漂っているあれちのぎくの匂いに混じって、自分の心を染めているのを感じた。
ある崖上の感情 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)