“かんかけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寒霞渓40.0%
瞰下景20.0%
浣花渓20.0%
浣華渓20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
讃岐さぬき小豆島しょうどしま寒霞渓かんかけいもそれらしいからもとはこの方面にも同じ風習があったかと思われる。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
わずかそうしたことすら彼には習慣的な反対——崖からの瞰下景かんかけいに起こったであろう一つの変化がちらと心を掠めるのであった。部屋が暗くなると夜気がことさら涼しくなった。
ある崖上の感情 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
そしてそれは彼の知っている町の、思いがけない瞰下景かんかけいであった。彼はかすかな旅情らしいものが、濃くあたりに漂っているあれちのぎくの匂いに混じって、自分の心を染めているのを感じた。
ある崖上の感情 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
正香はそれを半蔵に聞かせようとして、何か自身に気に入ったものをというふうに、浣花渓かんかけいの草堂の詩を読もうか、秋興八首を読もうかと言いながら、しきりにあれかこれかと繰りひろげていた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それから、千尺の翠巒すいらんと断崖は浣華渓かんかけいとなるのである。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)