トップ
>
瞪
>
みひら
ふりがな文庫
“
瞪
(
みひら
)” の例文
かく言ひつつ彼は
艶々
(
つやつや
)
と
赭
(
あから
)
みたる
鉢割
(
はちわれ
)
の広き額の陰に小く点せる
金壺眼
(
かねつぼまなこ
)
を
心快
(
こころよ
)
げに
瞪
(
みひら
)
きて、妻が例の如く
外套
(
がいとう
)
を
脱
(
ぬが
)
するままに立てり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
彼等は皆過去の十一箇月を
虚
(
あだ
)
に送りて、一秒の
塵
(
ちり
)
の積める弐千余円の大金を
何処
(
いづく
)
にか振落し、後悔の
尾
(
しり
)
に立ちて今更に
血眼
(
ちまなこ
)
を
瞪
(
みひら
)
き、草を分け、瓦を
揆
(
おこ
)
しても、その
行方
(
ゆくへ
)
を尋ねんと為るにあらざるなし。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
男は漸く我に
復
(
かへ
)
りて、
惧
(
お
)
ぢ
愕
(
おどろ
)
ける目を
瞪
(
みひら
)
き
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
瞪
部首:⽬
17画