眼色まなざし)” の例文
ひとり宮のみは騒げるていも無くて、そのすずし眼色まなざしはさしもの金剛石と光を争はんやうに、用意深たしなみふかく、心様こころざまゆかしく振舞へるを、崇拝者は益々よろこびて、我等の慕ひ参らするかひはあるよ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
高き鼻に鼈甲縁べつこうぶちの眼鏡をはさみて、かどある眼色まなざしは見る物毎に恨あるが如し。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その眼色まなざしうらみきつさきあらはして、男の面上を貫かんとやうにきびしく見据ゑたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)