“盗風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すきまかぜ50.0%
とうふう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
建てつけの悪いガラス窓が風のためにひどい音を立てて、盗風すきまかぜが屋外のように流れこんだ。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
しきりに盗風すきまかぜの忍びこむのに震えていなければならぬ清逸にとっては、屋外の寒さもそう気にならなかったが、とにかく冬が紙一重にせまってきた山間の空気は針を刺すように身にこたえた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
……と急に、どこをどう潜んで来たとも知れない、いやなさびしさが盗風とうふうのように葉子を襲った。船に乗ってから春の草のようにえ出した元気はぽっきりとしんを留められてしまった。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)