盗風すきまかぜ)” の例文
建てつけの悪いガラス窓が風のためにひどい音を立てて、盗風すきまかぜが屋外のように流れこんだ。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
しきりに盗風すきまかぜの忍びこむのに震えていなければならぬ清逸にとっては、屋外の寒さもそう気にならなかったが、とにかく冬が紙一重にせまってきた山間の空気は針を刺すように身にこたえた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)