白耳義ベルギイ)” の例文
私達の旅のすがただ。詩人の墓も撫でたしナポレオンの帽子にも最敬礼した。西班牙スペインの駅夫とも喧嘩したし、白耳義ベルギイの巡査にも突き飛ばされた。
著者 George Eekhoud は白耳義ベルギイ近代の大手筆だいしゆひつなり。声名かならずしもカミユ・ルモニエエの下にあらず。
自殺した時泊り合わせていた白耳義ベルギイ人——ヴァルダンと同国人——が投宿して、その男の口から、二週間前の十四号室の悲劇がヴァルダンに知れてしまった。
ロウモン街の自殺ホテル (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
こんな風にお互に méconnaissanceメコンネッサンス の交換をしているうちに、ドイツとアメリカは交換大学教授の制度を次第に拡張こうちょうする。白耳義ベルギイには国際大学が程なく立つ。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
仏蘭西フランスからと、伊太利イタリイ、それから白耳義ベルギイ西班牙スペインから、公私おのおのその持ぬしから、おなじ事を求めて、一度ずつ瓜を返したのには、小山夏吉も舌をまいて一驚をきっしたそうである。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)