みずのと)” の例文
天保てんぽう四年はみずのと巳年みどしで、その夏四月の出来事である。水戸みと在城ざいじょう水戸侯みとこうから領内一般の住民に対して、次のやうな触渡ふれわたしがあつた。
梟娘の話 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
しかるに天保てんぽう四年みずのととし十二月二十六日のの刻すぎの事である。当年五十五歳になる、大金奉行おおかねぶぎょう山本三右衛門さんえもんと云う老人が、ただ一人すわっている。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)