“痢(くだ)” の例文
三吉蒼(あお)くなりて、「何、死んだと?」「はいさ、お前様、昨日(きのう)から腹が痢(くだ)って、正午過(ひるすぎ)に眼を落しました、誰も葬るものがござらぬで、な、お前さん。」と突然三吉の袂(たもと)を掴(つか)みて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤斑も出れば、痴呆面(こけづら)にもなる。手足の硬直(こわばり)、譫言(うわごと)、……米磨汁(とぎじる)のようなものを痢(くだ)し、胆汁を吐く。息はまだ通っているのに、脈はまるっきり触れない。……なにもかにも同じなんだ。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)