申耽しんたん)” の例文
「山の西、十里の麓に、蜀の一陣がある。汝は、それへ攻めかかれ。われは申耽しんたん申儀しんぎのふた手を指揮し、山上の命脈を、たち切るであろう」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はやく開けろ」と、呼ばわると、おうと答えて、門扉を押し開き、どっと突出して来たのは、申耽しんたん、申儀の二軍だった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、上庸じょうよう申耽しんたんと、金城の申儀へその旨を早馬でいい送り、何月何日、軍議をさだめ即日大事の一挙に赴かん——と、つぶさにしめし合わせにやった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彭義がちゅうされたことによって、遠隔の地にある孟達も、さてはと、身に危急を感じだした。彼にはもともと、離反の心があったものとみえ、その部下、申耽しんたんと申儀の兄弟は
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
申耽しんたん、申儀などという旧漢中の豪将たちも
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)