“甲武信”の読み方と例文
読み方割合
こぶし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甲武信こぶしの山脈の折り重なっている有名な嶮路で、不便は元よりのこと、めったに便りをもたらす飛脚の往来とてもない山地ですから
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
田舎の家からは、朝な夕なに甲武信こぶし三山を始め、破風はふ雁坂かりさかから雲取に至る長大なる連嶺を眺めて、絶えず心を惹かれていたのに。
思い出す儘に (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
その笛吹川沿岸の村々を隔てて、甲武信こぶしたけから例の大菩薩嶺、小金沢、笹子、御坂みさか、富士の方までが、前面に大屏風おおびょうぶをめぐらしたように重なっています。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)