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由緒
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いわれ
ふりがな文庫
“
由緒
(
いわれ
)” の例文
と右の
一伍一什
(
ふしぶし
)
をうろ覚えのままに話す、役人は、そんな
由緒
(
いわれ
)
のあるものと知ったら、何とか
方法
(
やりかた
)
もあったものをと口惜しそうな顔をした。
梓川の上流
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
その蔵ってあるのはあるだけの
由緒
(
いわれ
)
があって蔵ってあるので、決して公儀へ内密だとか、隠し立てを致すとか、そんなわけなのじゃございません
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
こんな
由緒
(
いわれ
)
つきの小藩へ、熊本の大藩から養子入りした年少の護美氏が、辛抱出来なかったのは当然だ。そのうえ幕末維新の中央は若い夢をそそらずにいない。
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「亡国の菓子さハハハハ。糸公知ってるだろう亡国の菓子の
由緒
(
いわれ
)
を」と云いながら角砂糖を茶碗の中へ
抛
(
ほう
)
り込む。
蟹
(
かに
)
の眼のような
泡
(
あわ
)
が
幽
(
かす
)
かな音を立てて浮き上がる。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この教員室の空気の中で、広岡先生は
由緒
(
いわれ
)
のありそうな古い彫のある
銀煙管
(
ぎんぎせる
)
の音をポンポン響かせた。高瀬は癖のように肩を
動
(
ゆす
)
って、甘そうに煙草を
燻
(
くゆら
)
して、
楼階
(
はしごだん
)
を降りては生徒を教えに行った。
岩石の間
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
呉の土民がここを後に「
駐馬坡
(
ちゅうばは
)
」と称んだわけは、この
由緒
(
いわれ
)
に依るものだとか。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ふーむ、そんな
由緒
(
いわれ
)
のある部屋か」
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
由
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
緒
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“由緒”で始まる語句
由緒付
由緒書
由緒深
由緒因縁