生存いきなが)” の例文
そして私は幸いにして今日まで生存いきながらえて、この書に書いてあることに多くたがわずして私の生涯を送ってきたことを神に感謝します。
後世への最大遺物 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
もし刑罰とすれば、めぐみしもとなさけむちだ。実際その罪を罰しようとするには、そのまま無事に置いて、平凡に愚図愚図ぐずぐず生存いきながらえさせて、しわだらけのばばにして、その娘を終らせるがいと、私は思う。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『ほほほ、今更それは遅いぞえ。何のお前は大事な身体。私こそは要らぬもの。旦那のお心変つたからは、生存いきながらえて、何楽しみ。一時も早う、死んで苦患くげんが助かりたい。そこ離しや、ゑゑ離さぬか』
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)