生埋いきう)” の例文
書物の中に自分を生埋いきうめにする事のできなかった私は、酒に魂をひたして、おのれを忘れようと試みた時期もあります。私は酒が好きだとはいいません。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
というのは、黒雲がもうすっかりお日様をかくしてしまって、まるでそれを生埋いきうめにしたように見えたからです。
みんな日比谷ひびや公園の池へはふりこんで、生埋いきうめにしちまつたらう。それで金どんもやつぱり生埋めにされちまつたもんだから、それであんなにお母さんが泣いてゐるのさ。
饒舌 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
更に同年三月には「生埋いきうめ」、「黄金こがねの糸」、「ボーヴェーの医師」という標題を挙げている。
これは、我が国では、埴輪はにわ人形の昔より、人間や、人間が愛していた動物などの形をつくって、それが生埋いきうめになることからのがれさせて呉れたのであるが、その後、愛玩物としての人形が発達した。
人造物語 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「お慈悲深いお天道てんとうさま! 十八年間も生埋いきうめにされているなんて!」