猩々しやう/″\)” の例文
ステッキをついて猩々しやう/″\のやうに髯を生やした馬鹿に鼻の高い「おろしや人」が虎よりは見物人の方を見乍ら長閑のどかにパイプをかしてゐる。
わたしはこんな事を問ひにつてゐました。若し人間と猩々しやう/″\と交合させたら、其間に子が出来て、それが生存せいぞんするだらうかと。まあ、兄いさん、黙つて聞いてゐて下さい。
(新字旧仮名) / グスターフ・ウィード(著)
「よし。それならこゝにあるこの文章を読んで見給へ。」かう云つて友達の出したのは、キユヰエエの著書で、東印度諸島に産する、暗褐色の毛をした猩々しやう/″\の解剖学的記述である。
諏訪法性すはほつしやうかぶとかぶつた、信玄しんげん猩々しやう/″\の如き頭へ斬り付けようとしてゐる謙信けんしんの眼は、皿のやうに眞んまるく、振り上げた刀は馬よりも長くて、信玄の持つてゐる軍配ぐんばいは細く弱さうで
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)