燕人えんじん)” の例文
張大帥はすなわち燕人えんじん張翼徳ちょうよくとくの後裔で、彼が一度丈八の蛇矛じゃぼこを支えて立つと、万夫不当ばんぷふとうの勇がある。誰だって彼に抵抗することは出来ない
風波 (新字新仮名) / 魯迅(著)
それがしの義弟に燕人えんじん張飛という者があります。これなどは大軍の中へはいって、大将軍の首を持ってくることまるで木に登って桃をとるよりたやすくいたします。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「曹軍の残兵ども、どこへ落ちてゆくつもりだ。燕人えんじん張飛がこれに待ち受けているのも知らずに」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひきいて帰る途中、山間の狭道に待ち伏せていた燕人えんじん張飛と名乗る者や、雲長関羽と呼ばわる敵に捕捉されて、各〻、斬って捨てられ、そのほかの者もみなごろしになりました
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「曹操、よくぞ来た。燕人えんじん張飛これに待ったり。そこを去るな」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「待てっ、呂布。燕人えんじん張飛ちょうひここにあり。その首から先に貰った」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)