“燈籠台”の読み方と例文
旧字:燈籠臺
読み方割合
とうろうだい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
急に、角度を切って、その船列の尖端せんたんは、和田ノみさきの南寄りのなぎさへ接岸して行った。——磯松のあいだに高い燈籠台とうろうだいがそびえている。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
船が天保山てんぽうざん燈籠台とうろうだいを左に過ぎるまでは帆柱を立てないので、水夫かこは帆車や帆綱を縦横にさばき、川口を出るとたんにキリキリと張り揚げるばかりに支度をしていた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのころ和田ノ燈籠台とうろうだいへ上陸をくわだてた尊氏の水軍は、一部、序戦の殲滅せんめつにあって、総勢船列をみだしながら沖へ逃げ退いていたのだった。——正成はいま、機を見つけた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)