“無賃”の読み方と例文
読み方割合
ただ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時には無賃ただで置かれた家なしの女房は、うしろドアを開けて出て来て、ストーブにたきぎくべて行く。家なしの夫は昼間ははたらきに出て夜帰って来る。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
愚はどこまでも承認するがこの質問に出逢であうまでは無賃ただで乗れるかのごとき心持で平気でいたのは事実である。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その美しい娘はもう五月いつつき近い腹をして居りながら、乱れた髪をしてせつせとはたを織つて居た。其処そこ丁度ちやうど隣りの一家族の上京——で、頼んで無賃ただで乗せて行つて貰へるのを喜んだ。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)