烏鳴からすな)” の例文
なお進むと、烏鳴からすなきが凶事の記号になったり、波の音が永劫えいごうをあらわす響と聞えたり、星の輝きが人間の運命を黙示する光りに見えたりします。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
悪い烏鳴からすなきを聞いたといっては覚束ながり、神やら仏やら、あれこれと祈りまわるのであろうが、そのうちにはあきらめてから葬式をだし、一本ばなに仏の飯を供え、子供らを仏壇の前に坐らせ
重吉漂流紀聞 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)