災難せえなん)” の例文
前様めえさんがお母様っかさんに逢って斯ういう訳の災難せえなんで取られたと云って、あんたが詫事わびごとをしたら、お母様っかさんも聞かない事もあんめえ
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
何うしてもおめえしななくッちゃアいけねえのか………じゃア仕方がねえ、金ずくで人の命は買えねえ、己も無くッちゃアならねえ金だが、お前に出会でっくわしたのが此方こっち災難せえなんだから
文七元結 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
仙「今聞けば飛んだ災難せえなんだったね、おゝ初々はつ/\しく飛んだひどいめに逢ったね」
ぺえ/\と云ってグーッと引掛ひっかけたが、銭がねえんだが馴染の顔だからね、これ/\の災難せえなんに逢って布団のええだ財布せえふを忘れて来て、取りにく事が出来ねえから明日あしたの晩まで貸しておくれというと