しゃ)” の例文
後その猴たりしと聞き皆地に拠ってこれを吐き、ことごとくその食をしゃす、こはまだ始めより味を知らざるものなり(『淮南鴻烈解』修務訓)。
北畠顕家あきいえ軍の鎌倉突破は、いかにも、一しゃ千里に行ったようだが、これには、ほかの助勢じょせいもあったのだ。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とお芳さんが一しゃで言った。実際日本語とは思われない。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
隣人藤太これを羨み、長者より薬を貰い、今出川中将夫妻らに謁して芸を演じ損じ不浄をしゃし、随身に打たれ血に塗れて敗亡した始末を述べたものだ。この話の根本らしいのが仏経にある。