激潭げきたん)” の例文
四五日もかかって遡った急流激潭げきたんを、タッタ一日で走り下って、エサウシ山下の谷山別荘に帰り着くと、人知れずホットしいしい、ウイスキーを飲んで眠ったものだそうです。
キチガイ地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
小脇差で、たった一打ちに、お八重の首を、ぶらんと、斬って伏せた一角は、どっどと、いかずちにあわせて鳴る大谷川の激潭げきたんのふちを、蹌々そうそうと——踉々ろうろうと——刃の血を、雨に、洗わせながら歩いて行く。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)