私の寝床には湯婆が入っていた。そんな心づかいをしてくれた。あくる朝の飯には、ゆうべ焚いた御飯の冷くなったのを食べた。
雑器において信楽の仕事は甚だよく、その他土鍋、植木鉢、湯婆など、ここの品には使いたいものが多々あります。
「こう始終湯婆ばかり入れていちゃ子供の健康に悪い。出してしまえ。第一いくつ入れるんだ」
柔らかい毛布にくるまって上には志んの持って来た着物をかけられ、脚部には湯婆が温かくていい気持になってほとんど何も考えないでウトウトしていたが眠られはしなかった。