渭州いしゅう)” の例文
わたくしたちは、もと開封かいほう東京とうけいの者でございますが、重い税にくるしめられて、商売もなりたたず、この渭州いしゅう流離さすろうてまいりました。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あと振り返り振り返り、朝霧の中を、渭州いしゅうの場末から立ち退いていく父娘おやこの姿へ、魯達ろたつもちょっと大きな手を振って見せた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渭州いしゅう経略府けいりゃくふの憲兵あがり。侠気はあるが、喧嘩好き、酒好き。しかも人殺しの前科のため、剃髪ていはつした男だとある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)