清教徒ピュリタン)” の例文
その云う所によると、令嬢の教育を受けたミス何とか云う婦人の影響で、令嬢はある点では殆んど清教徒ピュリタンの様に仕込まれているのだそうであった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「大変な清教徒ピュリタンだ!」と松木が又た口を入れたのを、上村は一寸ちょっあごで止めて、ウイスキーをめながら
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
こんな清教徒ピュリタン渇仰かつごうを、もろもろの讃詞さんじと共に踏んで立った貞奴の得意さはどれほどであったろう。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
モルガンにすれば、はじめてニースに来て見た旅行者エトランゼではなかった。幾度かはな巴里パリの華やかな伊達女だておんなたちと、隠れ遊びにも来ているのだが、不思議なほど清教徒ピュリタンになっていた。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
それはお目に掛けたいほど熱心なる馬鈴薯党でしたがね、学校に居る時分から僕は北海道と聞くと、ぞくぞくするほどれていたもんで、清教徒ピュリタンもって任じていたのだからたまらない!
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)