混雑ごった)” の例文
旧字:混雜
例の花里花魁おいらんでございますが、この混雑ごったかえしている中に一層忙がしい、今日で三日三晩うッとりともしないので、只眠いねむいで茫然ぼっとして生体しょうたいがない。
髪の薄い天窓あたま真俯向まうつむけにして、土瓶やら、茶碗やら、ときかけた風呂敷包、混雑ごったに職員のがちらばったが、その控えた前だけ整然として、硯箱すずりばこ右手めてへ引附け、一冊覚書らしいのをじっながめていたのが
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一つ蚊帳かやの中へ這入って三人混雑ごったにお泊りよ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)