浅慮者あさはかもの)” の例文
徳川家の新将軍を狙撃し、そのさわぎに乗じて、大御所のわす駿府にも火を放ち、一挙にこの関東を混乱におとれて、事をそうという浅慮者あさはかもののお前は手先のひとりではないか。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浅慮者あさはかものめがッ。これでまず九仭きゅうじんこう一簣いっきに欠いてしもうたわ。思えば、きさまの如き無謀小才こさいなやつを大望の片腕とたのんだなどがすでに尊氏のあやまりだった。返す返すも残念な
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
害さんとする下準備なのだ。……あははは、浅慮者あさはかものがやりそうなことだろう
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浅慮者あさはかものッ」と、大喝して、孫策の馬は後ろから彼の馬の尻へ重なった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浅慮者あさはかものめ、われわれは馬岱軍の一手だ。いざ丞相の陣所へ来い」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浅慮者あさはかものめ。貴様はおれをあやまらせたぞッ」と、呶鳴りつけた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『聞けば、其方の主人内匠頭とやらいう浅慮者あさはかものが』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とつ。なんたる浅慮者あさはかものだろう」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)