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洟汁
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はな
ふりがな文庫
“
洟汁
(
はな
)” の例文
阿賀妻は海に向いてくンと
洟汁
(
はな
)
をかんだ。——だが、これも、移住を思いたった日からのさまざまな
齟齬
(
そご
)
のうちの一つかも知れない。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
眼の中に入れても痛くない位可愛がって、振袖を着せたり、
洟汁
(
はな
)
を
擤
(
か
)
んでやったりしているのであった。
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「そんな噂もありますが、相手は武家の出だから、ツンとして中間上りの喜三さんなんかには
洟汁
(
はな
)
も引つかけないさうですよ——さう言へばその武家の娘が殺されたといふぢやありませんか」
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして、ずるずるっと青黒い
洟汁
(
はな
)
を
啜
(
すす
)
り上げた。
猟奇の街
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
すると、調子に乗って
喋
(
しゃべ
)
り立てていた安倍誠之助もがくんと
躓
(
つまず
)
くものを感じた。才ばしったきれいな額に二本の
皺
(
しわ
)
を立て、強く
洟汁
(
はな
)
をかむのであった。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
▼ もっと見る
口を開けっ放しにして
天井
(
てんじょう
)
ばかり見ているもの、眼をしかめたり閉じたりぐるぐるまわしたりしているもの、
洟汁
(
はな
)
を絶えず舌の先で
啜
(
すす
)
っているもの——いちおうは正面を向いて
白い壁
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
洟
漢検1級
部首:⽔
9画
汁
常用漢字
中学
部首:⽔
5画
“洟”で始まる語句
洟
洟垂
洟水
洟紙
洟打去