洗米あらひよね)” の例文
一同が順々に京子の脣へ水をつてから、顏へ白い片布きれを掛け、白い屏風を立て廻らして、枕元の小机には、水と鹽と洗米あらひよねとを盛つた土器かはらけを置き、細い燈明の火がチラ/\してゐた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
幼心に訝りながら、お駒が麩糊ふのりを入れてゐた神饌桶を掃除して、洗米あらひよねを拵へ、鼠糞の溜つてゐた土器かはらけと三寳とを取り出し、總菜の餘りの枯魚ひもの一枚、それから父の飮み餘しの酒を瓶子に移し
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)