洒落本しやれほん)” の例文
陰気いんき燈火ともしびの下で大福帳だいふくちやう出入でいり金高きんだかを書き入れるよりも、川添かはぞひのあかるい二階洒落本しやれほんを読むはうがいかに面白おもしろかつたであらう。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
彼の所謂いはゆる洒落本しやれほんこんにやく本及び草紙類の作家が惟一ゆゐいつの理想とし、武道の士の八幡摩利支天まりしてんに於けるが如く此粋様を仰ぎ尊みたるの跡、滅す可からず。