“池辺(いけべ)” の例文
旧字:池邊
薩軍の池辺(いけべ)吉(きち)十郎(ろう)は、試みに、勧降状(かんこうじょう)を矢にむすんで、諸所の防寨(ぼうさい)に射込ませてみたが、ひとりの城兵も、降伏して出て来なかった。
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
池辺(いけべ)君の容体(ようだい)が突然変ったのは、その日の十時半頃からで、一時は注射の利目(ききめ)が見えるくらい、落ちつきかけたのだそうである。
三山居士 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すると間もなく大阪から鳥居(とりい)君が来たので、主筆(しゅひつ)の池辺(いけべ)君が我々十余人を有楽町の倶楽部(クラブ)へ呼んで御馳走(ごちそう)をしてくれた。余は新人の社員として、その時始めてわが社の重(おも)なる人と食卓を共にした。
長谷川君と余 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)