水浸みづびた)” の例文
水浸みづびたしになつた凉み船は、それでも白鬚しらひげの方へ、少しづづ少しづつは動いて行きます。
廊下に聞えた奇怪きくわいな笑ひ聲のこと、三階に上つて行つた跫音あしおとのこと、煙と——私を彼の室に導いた焦臭きなくさい匂ひのこと、私が見つけたときの室の光景、運べる限りの水で彼を水浸みづびたしにした顛末てんまつなど。