氣振けぶり)” の例文
新字:気振
明神下の早春の朝陽は、まことに快適で、お長屋の風情は貧乏臭くとも、『大變ツ』などといふ氣障きざつぽいものの氣振けぶりもなかつたのです。
うまく行つたらものにしようとする氣振けぶりを見せる者もあつた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
三人共同藩と聽いて、平次も開いた口がふさがりません。それを氣振けぶりにも現さなかつた岩根半藏はどう言ふ考へだつたのでせう。
胃の病の吐血とけつのためといふことにされてしまひましたが、日頃そのやうな氣振けぶりもなかつたので、谷口金五郎樣のところに招ばれて、したゝかに呑んだ御酒に、何やら仕掛があつたのではあるまいかと