たた)” の例文
旧字:
「こまつぶり」でも、廻してゐるのかと思つて、後ろから覗いて見ると、何処どこかから迷つて来た、尨犬むくいぬの首へ繩をつけて、打つたりたたいたりしてゐるのであつた。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「もう二度と私はお目には掛りませんから、今日のところはどうとも堪忍して、つなり、たたくなり貫一さんの勝手にして、さうして少小すこしでも機嫌きげんを直して、私のおわびに来た訳を聞いて下さい」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「じたばたしたら、たたき殺すのだから、奴さん、動かれないのだ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)