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死貌
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しにがお
ふりがな文庫
“
死貌
(
しにがお
)” の例文
栄介はその暗欝な病棟の光景は思い浮べるが、竜介の
死貌
(
しにがお
)
に対面した記憶はない。おそらく病室に入らせてもらえなかったのだろう。病院の門を入る時、福次郎は
狂い凧
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
見張の男の
死貌
(
しにがお
)
はまことにおだやかであったけれども、人間のあらゆる秘密を解き得て死んで行った者の
貌
(
かお
)
ではなかった。平凡な、もはや兵隊でない
市井人
(
しせいじん
)
の死貌であった。
桜島
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
昔見た映画のスメルジャコフみたいな残忍な笑いが
死貌
(
しにがお
)
の鼻のあたりにただよっているのである。私は思わず身ぶるいして目をつむった。寝床の裾のところで、
歔泣
(
すすりなき
)
の声が起った。
風宴
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
肉親の死というものは、そばに立合っていると、悲しみが集中して涙が出るが、城介の場合はそうじゃない。初めに手紙が来て、それから骨だろう。骨だって現地で焼いたものだ。
死貌
(
しにがお
)
を
狂い凧
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
死
常用漢字
小3
部首:⽍
6画
貌
常用漢字
中学
部首:⾘
14画
“死”で始まる語句
死
死骸
死人
死屍
死際
死霊
死去
死亡
死様
死別