“死貌”の読み方と例文
読み方割合
しにがお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
栄介はその暗欝な病棟の光景は思い浮べるが、竜介の死貌(しにがお)に対面した記憶はない。おそらく病室に入らせてもらえなかったのだろう。病院の門を入る時、福次郎は
狂い凧 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
見張の男の死貌(しにがお)はまことにおだやかであったけれども、人間のあらゆる秘密を解き得て死んで行った者の貌(かお)ではなかった。平凡な、もはや兵隊でない市井人(しせいじん)の死貌であった。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
昔見た映画のスメルジャコフみたいな残忍な笑いが死貌(しにがお)の鼻のあたりにただよっているのである。私は思わず身ぶるいして目をつむった。寝床の裾のところで、歔泣(すすりなき)の声が起った。
風宴 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)