“歔泣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すすりなき66.7%
なきじゃくり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔見た映画のスメルジャコフみたいな残忍な笑いが死貌しにがおの鼻のあたりにただよっているのである。私は思わず身ぶるいして目をつむった。寝床の裾のところで、歔泣すすりなきの声が起った。
風宴 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
やがて彼女は炉辺の方で寝る仕度をしたが、三吉の耳に歔泣すすりなきの音が聞えた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そのうちに、蚊帳の内に寝かしてあった子供が泣出した。三吉は子供の傍の方で妻の歔泣なきじゃくりの音を聞くまでは安心しなかった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)