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歌比丘尼
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うたびくに
ふりがな文庫
“
歌比丘尼
(
うたびくに
)” の例文
実際またその頃から、女の旅をする者がめっきりと減った。
歌比丘尼
(
うたびくに
)
は市中の
売女
(
ばいた
)
となって、やがてまた跡を
斂
(
おさ
)
めてしまった。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
今もなお
箕輪心中
(
みのわしんじゅう
)
と世に歌われる
藤枝外記
(
ふじえだげき
)
、また
歌比丘尼
(
うたびくに
)
と
相対死
(
あいたいじに
)
の浮名を流した某家の
侍
(
さむらい
)
のように、せめて
刹那
(
せつな
)
の
麗
(
うるわ
)
しい夢に身を
果
(
はた
)
してしまった方がと
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
取付虫
(
とりつきむし
)
の
寿林
(
じゅりん
)
、ふる
狸
(
だぬき
)
の
清春
(
せいしゅん
)
という二人の
歌比丘尼
(
うたびくに
)
が、通りがかりの旅客を一見しただけですぐにその郷国や職業を見抜く、シャーロック・ホールムス的の「
穿
(
うが
)
ち」をも挙げておきたい。
西鶴と科学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
後
(
あと
)
の附句ではすぐにこれをあの時代の、
歌比丘尼
(
うたびくに
)
の身すぎの哀れさに引移したのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
それから久しい以前より問題にしている旅の女性、みことか
歌比丘尼
(
うたびくに
)
とかいうものの地方に与えた影響や、
験者
(
げんじゃ
)
・
山伏
(
やまぶし
)
という一派の宗教家の、
常人
(
じょうじん
)
の上に振うていた精神的威力など
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
歌
常用漢字
小2
部首:⽋
14画
比
常用漢字
小5
部首:⽐
4画
丘
常用漢字
中学
部首:⼀
5画
尼
常用漢字
中学
部首:⼫
5画