すす)” の例文
カビヤに続いてお登和嬢が珈琲茶碗こーひーぢゃわんへスープを持ち来りぬ。広海子爵スープをすすりて「なるほどこれは非常の絶品です。先刻さっきお話しになったスープとは違いますか」
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
小山の妻君が研究顔に「この取合せ物はんでございます」お登和嬢「それは仏蘭西ふらんすのそうめんとが入れてあります」大原した打鳴うちならし「アア美味い」とチュウチュウ音をさせスープをすする。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
大原のスープをすすさまは随分無作法なり。主人の中川見兼みかねけん
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
あいも変らず自慢するに小山は二口三口すすりつつ「なるほど美味おいしい味だ。なしのドロドロ汁、何とも言われん風味がある。お登和さん、これは何というものです」お登和嬢「それはとり摺立汁すったてじると申します。 ...
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)