欠釣瓶かけつるべ)” の例文
べとりと一面青苔あおごけに成つて、欠釣瓶かけつるべ一具いちぐ、さゝくれつた朽目くちめに、おおきく生えて、ねずみに黄を帯びた、手に余るばかりのきのこが一本。其のかさ既に落ちたり、とあつて、わきにものこそあれとふ。
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)