“檜皮色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひわだいろ60.0%
ひはだいろ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下人の眼は、その時、はじめてその死骸の中にうずくまっている人間を見た。檜皮色ひわだいろの着物を着た、背の低い、せた、白髪頭しらがあたまの、猿のような老婆である。
羅生門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「御下賜」とあって、檜皮色ひわだいろのお小袖を、範宴に賜わった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人が、馬から下りて、敷皮の上へ、腰を下すか下さない中に、檜皮色ひはだいろの水干を着た、白髪の郎等が、利仁の前へ来て、かう云つた。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
昔、醍醐だいご帝の御代、御夢に弘法大師が現われ、檜皮色ひはだいろの御衣を着せるようにというお告げがあった。勅使中納言資澄すけすみ般若寺はんにゃじの僧観賢かんけんを連れて、高野山に上り、御廟ごびょうとびらを押し開いた。