樹間じゅかん)” の例文
それが、ふたりのからだとともに、ザーッとふかい樹間じゅかんくうをおちていった。あッというまさえなく、すべては一しゅんのまに、思いきッた解決かいけつをとげた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御岳ののぼり口には、いくつもの小屋やうまや湯呑所ゆのみじょなどがっていた。いま山は紅葉もみじのまっさかりで、山腹さんぷく山上さんじょう、ところどころに鯨幕くじらまくやむらさきだんだらぞめ陣幕じんまくが、樹間じゅかんにひらめいて見える。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白鳥しらとりのみねの樹間じゅかんにみえる大鳥居おおとりい懸額かけがくを、キッと横ににらんだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)