成島確堂は『柳橋新誌りゅうきょうしんし』の戯著あるがために今なお世人にその名を知られている柳北のことで、安政己未の年には齢二十三であった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
話が前後したが、成島柳北なるしまりゅうほくの『柳橋新誌りゅうきょうしんし』の第二篇は、明治七年に出た。これは柳暗りゅうあんのことを書いたものである。その他に『東京新繁昌記とうきょうしんはんじょうき
明治十年前後 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
東京の方に暮らした間、旦那はよく名高い作者の手に成った政治小説や柳橋新誌りゅうきょうしんしなどを懐中ふところにして、恋しい風の吹く柳橋やなぎばしの方へと足を向けた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
柳橋やなぎばしに柳なきは既に柳北りゅうほく先生『柳橋新誌りゅうきょうしんし』に「橋以柳為名而不一株之柳はしやなぎもっすに、一株いっしゅやなぎえず〕」