柔肌やわはだ)” の例文
アポロンの琴、ニムフの柔肌やわはだ、肉と酒と踊りだ、ギリシア人が幸福だったのは知的桎梏しっこくから自由だったからさ。
陽気な客 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
だが、オキチでもブタでも、とにかく、彼等の満喫するに足る柔肌やわはだのかいなに抱かれて、彼らが姫氏きしの国の甘夢にうつつなき一夜こそ、港の埠頭ふとうは戦争だった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
柔肌やわはだに食い入るばかり、金金具かなぐで留めた天鵝絨びろうど腕守うでまもり、内証で神月の頭字かしらじ一字、神というのが彫ってある。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)