そこで、たつくち評定所に、対策の大評定がひらかれました。列席したのは、老中松平伊豆守まつだいらいずのかみ阿部豊後守あべぶんごのかみをはじめ若年寄りから町奉行神尾備前守かみおびぜんのかみにいたる面々。
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
松平伊豆守まつだいらいずのかみ七万石の御城下、豊川稲荷とよかわいなりがあって、盗難よけのお守りが出る。たいへんなにぎわい——。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それからおなじみの大器量人松平伊豆守まつだいらいずのかみ、つづいて勢州松平せいしゅうまつだいら隠岐おき松平、出雲いずも松平などの十八ご連枝、それに井伊いい本多、酒井榊原さかいさかきばらの徳川四天王をはじめ二十三家の譜代大名。
島原一揆いっきのとき賊将天草あまくさ四郎時貞ときさだを討ち取って大功を立てた忠利の身の上を気づかい、三月二十日には松平伊豆守まつだいらいずのかみ阿部豊後守あべぶんごのかみ阿部対馬守あべつしまのかみの連名の沙汰書さたしょを作らせ、針医以策いさくというものを
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
松平伊豆守まつだいらいずのかみ酒井左ヱ門尉さかいさえもんのじょう、ならべると数かぎりもないが、第一番にシャクにさわるのは、国松くにまつ君といわれた幼少のころから、父上を目の敵にして、とうとう死地においこんだ大久保彦左ヱ門おおくぼひこざえもん
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)