東琴あずまごと)” の例文
面倒めんどうな気がして、源氏は東琴あずまごと和琴わごんに同じ)を手すさびにいて、「常陸ひたちには田をこそ作れ、仇心あだごころかぬとや君が山を越え、野を越え雨夜あまよ来ませる」という田舎いなかめいた歌詞を、優美な声で歌っていた。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)