朱革あかがわ)” の例文
「じいさん。つかねえことを訊くようだが、眼のするどい、ひょろッとせた野郎が、朱革あかがわ鎧櫃よろいびつを背負って通るのを見かけなかったかい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
徐寧は突ッ放して——「よくもわが家の宝、薄羽小札うすばこざねのよろいを盗み出しおったな。その朱革あかがわのよろいびつがここにあるからには、下手人はうぬに相違あるまい。さ、白状しろ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)